午前三時 雨が降っているらしい。
窓を開け雨音をマリンにも聞かせる。
お出かけはちょっと無理だね、と納得させる。
梅雨の時期、今年もイヴ姫の祥月命日がやって来た。
姫との思い出の数々が頭の中を駆け巡る。
潜入捜査官イヴ姫、危ない水辺の散歩道、階段トレーニング..
いっぱい遊んだよね。 とても充実した日々だった...
だから、いいよね そう自分に言い聞かせる。
姫のことを忘れたことは一日もなかった。
いつか僕にその時がきたら迎えに来てくれるよね。
エルと姫にまた会える日まで、僕は僕なりに生きていこう。