エルの散骨・序章

エルの遺骨エっちゃん、今日だったんだね
朝、昼、夜と一日を通して快晴。よし、本日決行といたしましょう。

これまでエルの散骨をしようとして、でも心のどこかに骨を捨ててくるような感じが引っかかってできなかった。それが去年の暮れ頃にふと思いついた。そうだ、最初に遠くを選ぶからいけないんだ。初めはエルが長年慣れ親しんだお庭に一部を埋めてやろう。そして第一回の散骨場所はこのお庭とする。
なんだ、これでいいんだ。こんな簡単な事に気付くのに七年もかかったよ。

今年に入ってからその実行タイミングを計ってきたけど、納得できる天候に遭遇できずに「一体いつなんだろう?」。年度替わりの4月1日は色々なところでスタートの時期。それで今日なのか。エっちゃんにかかっては日時の出来過ぎ、まるで最初から計算済みみたいなのが多いけど今回もご多分に漏れずそれなんだね。

今日はエっちゃんの骨粉をリュックに入れてお花見。一緒に走っていっぱいおしゃべりしたよね。
気持ちのいい日だった。満足、満足。
だから帰ってきてエっちゃんの散骨をすることにもう迷いはない。
イヴ姫とお庭公証立会人のイヴ姫(笑)
このお庭のどこかに穴を掘って...って、姫の力は借りないけれど。
お庭すぐそばには南天の実が成っている。確か縁起物だったような。
南天飼い主は死んでもお墓に入るつもりはない。暗くて狭い場所にじっとしているなんて性に合わない。だから、エっちゃんと一緒に墓に入るという選択肢はない。
そんな事情でエっちゃんの骨も最後まで責任を持って取り扱う事になる。

エっちゃん、天気のいい日はいっぱい一緒に走ろうな。
僕は君の力を借りて走ることになるだろう。
エっちゃん、風になれ! わだも風になる!

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